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運送業向け管理システムの比較ポイントや導入メリットを解説

2022/10/21

コラム

昨今、運送業向けにさまざまな管理システムが提供されています。自社に合ったシステムはどんなものなのか、選定に悩まされている担当者も少なくないようです。

この記事では、運送業向け管理システムの選定方法や、導入するメリットについて詳しく解説します。

運送業向け管理システムとは

運送業向けの管理システムとは、物流における業務プロセスを管理するシステムのことです。自社製造、もしくは仕入れた商品を物流センターに入荷・保管し、顧客に配送するまでの一連のプロセスをまとめて管理することができ、物流管理システムとも呼ばれます。

商品が物流センターから顧客に届くまでには、さまざまな業務が発生します。例えば、以下のような業務があげられます。

  • 商品の発注から入荷
  • 倉庫内の在庫管理と棚卸作業
  • 出荷商品のピッキング作業
  • 出荷の準備と配送計画の作成
  • 顧客のもとへ配送するための運賃計算
  • 配送までの日数や時間計算

これらの業務をシステム上で管理することによって、物流に関わる業務の効率化やコスト削減などの効果を得られるようになります。また、運送業向けの管理システムは、大きく分けて2つの機能を持っています。

1つ目は、商品の入荷・出庫・在庫管理を行う「倉庫管理システムの機能」、2つ目は、物流センターから顧客へ商品が届くまでの配送管理を行う「輸配送管理システムの機能」があります。それぞれの機能について解説します。

WMS(倉庫管理システム)の機能

WMSは、Warehouse Management Systemの略で、「倉庫管理システム」を意味します(以下、WMS)。物流センターにおいて、商品の入荷や棚卸し、顧客へ出荷されるまでのさまざまな情報の管理を支援するツールです。

WMSは、主に以下にあげる3つの業務をサポートする機能があります。

  • ①在庫管理:商品の入荷から出荷までの在庫数の把握
  • ②出荷業務:商品のピッキング、および、出荷準備
  • ③そのほか:バーコードやラベルの作成など

在庫管理では、物流センター内の実在庫のズレが生じたり、商品が紛失してしまうといった問題が発生したりしますが、WMSによってこの問題を解決することができます。また、バーコードやラベル作成機能によって、出荷後の配送を円滑に進めることが可能となります。

TMS(輸配送管理システム)の機能

TMSは、Transport Management Systemの略で、「輸配送管理システム」を意味します(以下、TMS)。WMSと異なり、物流センターから出荷された商品が配送先に届くまでの配送に関わる情報を管理できるツールです。

具体的には、配送の計画・実行・最適化をトータルで支援する機能が備わっています。

  • ①計画:自動配車、ルート最適化
  • ②実行:追跡機能、運転日報
  • ③管理:運賃計算・請求、車両管理、温度管理 など

TMSの導入により、配車担当が手作業で実施していた配車計画や進捗管理をシステム上で行えるため、大幅な業務時間の短縮が可能となります。

また、トラックの割り当てや走行実績などの、配送に関するデータについてもシステム上で可視化されるようになり、配送業務の効率化を図れます。TMSの機能や導入するメリットに関しては、こちらの記事で詳しく解説しています。

TMS(輸配送管理システム)とは?機能や導入メリットを解説 | Loogia 自動配車クラウド

運送業向け管理システムの導入メリット

倉庫内の管理、および輸配送管理の機能を備える運送業向け管理システムは、導入するメリットとして大きく以下の3つがあります。

①物流業務の効率化

WMSの導入によって、検品やピッキング作業を効率化できるだけでなく、入荷される商品の納品時間を把握しやすくなり、入荷作業をスムーズに行える特長があります。

一方TMSは、自動配車やルート最適化機能によって、自動的に配送計画や配送ルートが作成されるため、配車業務や配送業務の効率化が可能です。また、追跡機能によってリアルタイムに配送状況を把握できるため、荷主からの問い合わせにもスムーズに対応できます。

さらに、ドライバーの運転日報に必要な配送実績を自動で出力できるため、ドライバーは必要最低限の情報を記入するだけですみ、運転日報の作成に手間がかからないようになります。

②物流コストの削減

上述したとおり、商品の在庫や配送の状況を管理できるようになることで、運送に関わる業務の効率化が可能となります。それに伴い労働時間も短縮できるため、人件費の削減へつながるメリットがあります。

ほかにも、WMSやTMSが持つそれぞれの機能によって、運送コストを削減できるようになります。

例えば、WMSのバーコードやラベル作成機能を活用することで、棚卸業務に必要な人員を減らせるため、物流センター内の人件費を削減できます。

また、TMSの自動配車機能は、配送条件を満たす必要な車両の数を自動計算できるので、余分な人件費や車両コストの削減が可能となります。さらに、ルート最適化機能によって、配送先までの効率的なルートを作成してくれるため、走行距離の短縮による燃料費の削減も期待できます。

③物流業務の最適化

システム導入によって、商品の入荷から出荷、配送までを可視化し、運送データを蓄積することで運送業務全体の最適化が可能です。

さらにWMSの導入によって、物流センター内の在庫状況がシステム上で把握できるようになるため、在庫数のズレや在庫切れを防ぐことができ、それに伴う売上機会の損失を最小限に抑えられます。また、在庫状況に関する過去のデータを読み取ることによって、時期にあわせて必要な商品数を入荷することが可能となり、倉庫回転率の向上も期待できるようになります。

TMSの自動配車機能は、車両と荷量の積載容量から、最も効率の良い配送の割り当てができるため、実車率や積載効率の向上が可能です。また、追跡機能によって、誤送といったヒューマンエラーに対して即座に対応できます。

さらに、WMSとTMSの連携によって、倉庫と配送の情報の一元管理ができるようになります。それにより、入荷から配送完了までのデータを集約・蓄積して課題を抽出し、業務効率化やコスト削減に向けた新たな施策の策定ができます。

運送業向けの管理システムの比較ポイント

管理システムを導入することでさまざまなメリットがありますが、自社に合うシステムをどのように選定していけばよいのでしょうか。

ここでは、運送業向けの管理システムを導入するうえで比較するポイントを紹介します。

①クラウド型であるか

運送業向けの管理システムの多くは、『オンプレミス型』と『クラウド型』に分かれます。

オンプレミス型とは、自社にサーバーを設置してシステムを運用する手法です。自社に適したシステムを利用できるメリットがある一方で、導入時の初期費用やメンテナンス費用が発生することがデメリットとしてあげられます。

一方、クラウド型は、オンライン上のサーバーで提供されるアプリケーションを、インターネットを介して利用する方法です。SaaSとして提供されるため、導入時やメンテナンスにかかるコストが不要であることが大きなメリットです。

加えて、クラウド型は場所や時間を問わずシステムへのアクセスが可能で、最新のセキュリティ対策、最新バージョンのシステムを利用できるというメリットもあります。

現在、中小企業を中心にクラウド型の導入が進んでおり、システム導入において各社のサービスを検討する際にはクラウド型であるかが大きなポイントとなります。

②WMS・TMSの選択

WMS・TMSは管理対象とする業務範囲が異なるため、システム化したい業務プロセスはどこかを決める必要があります。倉庫内の入荷・出荷・在庫管理をシステム化するのであればWMS、配送管理をメインとするのであればTMSとなりますが、両方のシステムを導入するケースもあるでしょう。

WMS・TMS問わず、特定の業界に特化したシステムや、多岐の範囲をカバーした総合的なシステムがあります。利用料金も異なるため、自社に必要な機能や予算にあわせて最適なシステムを選ぶ必要があります。

③機能・拡張性

WMSやTMSの機能が備わっていても、それぞれが持つ細かな機能はシステムによって異なってきます。業務に必要な機能や、自社の課題解決につながる機能を事前に把握し、優先順位をつけておくと良いでしょう。

また、システムの拡張性も比較ポイントの1つです。他のサービスとの連携が可能かについても、事前にしっかり確認しておくことが重要です。

④使いやすさ

使いやすさは、システム選定において大きなポイントとなります。だれでも直感的に操作できるデザインであるか、画面設計であるか確認が必要です。

ベテランでも新人でも、直感的に操作が可能なシステムであれば業務を標準化することができるようになり、これまでベテラン社員に依存していた「業務の属人化」の解消につながります。

⑤サポート

システム導入にあたっては、既存の業務プロセスにそのまま適用することが難しかったり、現場からの理解が得られず反発が起こってしまい、導入を断念せざるを得ない場合があります。

システム導入を成功させるためには、運送現場の業務プロセスにシステムが適合するのかを充分に検証し、そして、現場との協力体制を構築するために必要なサポートがあるかどうか確認することも重要なポイントです。

まとめ

運送業務向けの管理システムを導入することで、物流業務の効率化や標準化が図ることがで、人件費の削減や属人化の解消につながります。しかし、自社にあったシステムを導入するためには、さまざまなシステムをしっかり検討することが成功への近道です。

自動配車クラウド「Loogia」は、配送業務を効率化することで運送現場の負担を大幅に軽減します。現場の作業にマッチするよう、システム導入から運用まで一貫したサポートを実施しております。また、経験豊富なコンサルタントによる無料相談も行っておりますので、お気軽にご連絡ください。

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