
物流戦略は、企業の競争力を高める上で欠かせない重要な要素です。近年の物流環境の急激な変化に対応するためには、単なる業務効率化を図るだけでなく、経営戦略と連動した施策を進めることが企業の持続的成長を支える鍵となります。当記事では、物流戦略を策定するメリットやポイント、実際の企業の成功事例などをご紹介します。
物流戦略とは
物流戦略とは、輸送・保管・在庫管理といった物流業務全体を最適化し、コスト削減やサービス品質の向上、環境負荷の軽減などさまざまな経営課題の解決を図る中長期的な計画のことを指します。これは単なる効率化ではなく、経営戦略と一体となった物流体制の構築を目指すものです。
近年、物流業界は人手不足や燃料価格の高騰、労働規制の強化など多くの深刻な課題を抱えており、従来のように物流を「コスト部門」として扱うだけでは、企業の持続的成長を維持することは困難となっています。物流を商品を届けるための「経費」と捉えるのではなく、売上拡大や顧客満足度向上につながる「利益創出の源泉」であると再定義することが、これからの企業経営において欠かせない視点となっています。
ここで重要となるのは、物流戦略を物流部門だけに関わる限定的な取り組みとするのではなく、製造・調達・営業・マーケティングといった他部門とも連携しながら、サプライチェーン全体の最適化を図ることです。全社的に取り組むことで、部門間の壁を越えた施策立案や改善活動を円滑に進めることができ、経営資源の効果的な活用が可能となることで、企業の経営基盤強化や持続的な成長促進につながると期待できます。
このように、今や物流は企業活動を陰で支える裏方ではなく、戦略の中核を担う存在となっています。経営に直結する重要なテーマとして、企業全体で物流の在り方を再設計することが求められているのです。

物流戦略を策定するメリット
物流戦略は、企業の競争力や成長を支える経営上の要となるものです。
計画の策定から実行までを見据え、体系的に取り組むことで「コスト最適化による利益率向上」「サービス品質の強化と顧客満足度の向上」「リスク管理の強化」など、さまざまなメリットが期待できます。ここでは、この3つのメリットについて詳しく解説いたします。
1.コスト最適化による利益率向上
物流戦略の策定にあたっては、第一に在庫管理・庫内作業・輸配送など各プロセスにおける業務フローやコスト構造の可視化・分析が不可欠となります。これにより、在庫の過剰、非効率な配送ルート、倉庫内作業の重複など具体的な課題を特定することができ、的確な改善施策を実行することで物流コストを最適化することができます。
例えば、過剰在庫を解消することで保管コストや滞留リスクを抑えることができ、倉庫スペースや人的リソースの効率的な活用が可能となります。また、配送ルートを最適化することで車両の走行距離や時間を短縮することができ、人件費や燃料費の削減に加え、ドライバーの業務負荷軽減や車両の運用効率向上にもつながると期待できます。さらに、倉庫内作業の適正化・標準化は、作業効率や生産性の向上に加え、人的ミスや属人化の防止、安全性の確保といった運用面の安定化にも貢献します。作業品質の均一化が実現し、人件費の抑制や労務管理の効率化も可能となります。
このように、不要な費用を抑え、物流全体の効率を高めることでコスト構造の再設計と経営資源の再配分が可能となり、企業の利益率向上へとつながると考えられます。
2.サービス品質の強化と顧客満足度の向上
物流戦略の適切な策定・運用は、サービス品質強化や顧客満足度向上に直結するものです。例えば、配送ルートの最適化は、配送時間の短縮や配送効率の向上を可能とし、遅延や誤配のリスクを大幅に軽減します。また、温度管理体制の整備や輸送方法の見直しにより、生鮮食品や医薬品など厳格な温度管理が求められる商品も、鮮度や品質を保って輸送することができ、商品の安全性向上や信頼性確保につながると考えられます。ほかにも、在庫管理の見直しや出荷指示の自動化、倉庫内作業の標準化など、保管から配送までのプロセスを効率化することで業務全体の流れが円滑になり、リードタイム短縮や在庫回転率の改善といった効果も期待できます。迅速かつ正確な納品や欠品リスクの低減が可能となることで、サービス品質の向上にもつながると考えられます。
これらの取り組みは業務の質と精度を高め、サービス品質を強化することで顧客満足度の向上に寄与するものです。物流戦略を継続的に見直し最適化することで、顧客との長期的な関係構築が可能となり、企業の競争力強化へとつながります。
3.リスク管理の強化
物流戦略には、不測の事態に備えたリスク管理という重要な役割もあります。天候不良や自然災害、交通トラブル、サプライチェーンの断絶など突発的な事態は物流に大きな影響を及ぼします。こうした不測の事態に備えるためにも、代替ルートの確保や拠点分散、在庫の適正配置などリスク管理を戦略的に行う必要があります。事前にリスクを想定し、柔軟な対応体制を構築することで、予期せぬトラブルが生じた場合にも顧客への影響を最小限に抑え、事業の継続性を確保することができます。
また、近年では物流のデジタル化が進んでおり、サイバー攻撃や個人情報の漏洩などシステム上のリスクも十分に考慮しなければなりません。WMSやTMSなど物流業務の基盤となるシステムの安全性確保や顧客データ・取引情報の適切な管理は、安定した物流運用や企業の信頼性維持において極めて重要な課題であるといえます。そのため、情報システムの定期的なセキュリティ診断やアクセス権限の厳格な管理、バックアップ体制の整備といったITガバナンスの強化策も物流戦略の中に組み込む必要があります。くわえて、万が一の事態に備えて、サイバーインシデント発生時の対応手順や業務継続計画を整備しておくことも重要となります。
このように、不測の事態を見据えた物流戦略を策定することでリスク管理を強化することができ、安定的な業務運営が可能となります。リスクに強い物流体制は、企業の持続的な成長を支える基盤であるといえるでしょう。
物流戦略を策定する上でのポイント
効果的な物流戦略を円滑に進めるためには、現状の把握から施策の実行・評価までを段階的に積み上げていく、計画的かつ実行可能な仕組み作りをすることが重要です。ここでは、物流戦略を策定するための4つのプロセスを具体的に解説します。
①現状分析 — 課題の可視化と現状のKPI把握
物流戦略の策定において、まず取り組むべきことは自社の物流の現状を正確に把握することです。現場の実態を可視化し、業務フローやコスト構造、在庫管理の体制などを明らかにすることが重要です。また、配送コスト・在庫回転率・納品リードタイムなど、現状のKPI(重要業績評価指標)を正確に把握・分析することも必要となります。これらの取り組みにより、改善すべき課題やボトルネックを明確にすることができ、実効性の高い戦略立案へとつなげることができます。
②目標設定 — 経営戦略との整合性
次に、具体的な目標を設定する上で重要となるのが、物流戦略を企業の経営戦略や中長期的な目標と連携させることです。経営の方針や事業計画と結びつくことで、物流は企業の成長を支える重要な実行基盤として機能します。そのため、企業としての将来的なビジョンや達成すべき指針を踏まえた上で、物流の果たすべき役割と目指す方向を明確にし、具体的な目標を設定することが求められます。くわえて、経営陣と物流部門との間で定期的な情報共有の機会を設け、計画の整合性を継続的に確認・調整していく体制を整えることも重要です。
③施策立案 — 最適な戦略の設計
設定した目標を実現するため、具体的な施策や改善プランを立案します。経営資源や制約条件を考慮しながら、輸送ルートの再設計、拠点の再配置、在庫配置の最適化、ITシステムの導入など、自社の課題に即した戦略を設計していきます。その際、「何を」「誰が」「いつまでに」実行するのかを明確にし、各施策に対して必要なタスク、担当者、期限、予算を詳細に設定することも施策を円滑に進める上で重要となります。
④実行と評価 — PDCAサイクルの確立
策定した施策を着実に進めるためには、KPIや目標に基づき進捗を管理し、施策が業務の中で適切に機能しているのかを確認していくことが重要です。そのため、施策の効果を客観的に評価し、必要に応じて柔軟に改善を加えていくことができるよう、PDCAサイクルを確立する必要があります。KPIの推移を定期的に把握し、現場からのフィードバックを収集・分析することで、新たな課題の早期発見や施策の見直しを行うことができ、物流体制を常に最適な状態に保つことができます。
こうした継続的な改善活動を積み重ねることで、物流戦略は単なる計画ではなく、企業の成長に資する持続的な仕組みへと進化していきます。
物流戦略における物流ネットワーク構築の重要性
企業の競争力を左右する物流戦略の中でも、物流ネットワークの構築は特に重要なテーマです。物流ネットワークとは、単に「拠点をどこに置くのか」という物理的な配置の問題にとどまらず、拠点間の連携や在庫配置、輸配送ルートの構築、さらにはコストやリードタイム、運用の柔軟性など多様な要素を総合的に設計・最適化する戦略的な枠組みのことを指します。適切な物流ネットワークの構築は、在庫適正化やリソースの最適配分によるコスト削減、需要変動への迅速な対応、さらには緊急時のリスク軽減にもつながるものです。物流ネットワークの在り方は、企業の事業モデルや顧客ニーズに直結する極めて戦略的な要素であり、自社の事業特性や将来的な成長戦略を踏まえて最適な設計を行うことが求められます。
物流ネットワーク構築におけるポイント
拠点戦略
物流ネットワークの構築において、拠点戦略は物流全体の効率化や高度化を実現するための要となるものです。物流拠点の最適化は、コスト削減や配送リードタイムの短縮、在庫管理の効率化、さらにはサプライチェーン全体の生産性向上に寄与するものであり、企業の経営基盤を強化する上でも重要な役割を担っています。
物流拠点の配置は、単に距離の近さや拠点数を最小限に抑えることだけを考え判断すべきものではなく、販売戦略や顧客の地理的分布、商品特性、求められるサービスレベルなど、複数の観点から総合的に判断する必要があります。さらには、将来的な需要変化や新市場の開拓、人材確保のしやすさなど、中長期的な視点から戦略的に拠点設計を行うことも重要となります。
拠点戦略は、主に「分散型」と「集約型」の2つに大別されます。
分散型拠点戦略
分散型拠点戦略とは、物流拠点を全国あるいは地域ごとに複数配置することで、配送リードタイムの短縮やサービス品質の向上を図る戦略です。
即日配送や翌日配送といった顧客ニーズに対応できることから、スピードが求められる業態で特に有効な戦略とされており、EC事業者や地域密着型の小売業などで広く採用されています。分散型では複数の拠点を持つことで各地域への配送距離が短くなるため、納品スピードの向上に加え、配送コストの抑制も期待できます。また、顧客が広範囲に分散している場合でもエリアごとに柔軟な対応が可能であるため、地域ごとのニーズにきめ細かく応えることができ、サービス品質強化や顧客満足度の向上にもつながります。くわえて、万が一特定拠点で災害やトラブルが発生した場合でも他拠点で代替対応が可能となるため、BCP対策としての効果も期待できます。
しかし一方で、分散型拠点には運用上の懸念も存在します。複数拠点を展開すると在庫が各地に分散されるため、在庫管理が複雑化し、リアルタイムでの把握が困難となるケースもあります。また、拠点数の増加に伴い、人員・設備・システムといった運用リソースへの負担が大きくなる点も留意が必要です。
分散型拠点戦略は、サービス品質向上やリスク分散といった明確なメリットがある一方で、運用負荷やコスト増加といったリスクも伴うため、自社の商品特性、顧客の分布、提供したいサービスレベルに応じて慎重な設計と管理体制の構築を行うことが求められます。
集約型拠点戦略
集約型拠点戦略とは、物流拠点を一か所もしくは少数の拠点に集めて運営する戦略です。
取り扱い商品の種類が多く、需要変動が大きい企業や、幅広いエリアの顧客を対象としながらも効率的な在庫管理と配送体制を重視する事業形態において特に有効であるとされています。在庫の一元管理が可能となることで、過剰在庫や欠品リスクを抑制しながら人的資源や設備を効率的に活用することができ、業務効率の向上やコスト削減につながると期待できます。
しかし一方で、拠点の選定を誤ると発注から納品までのリードタイムが延び、かえってコストが増加するリスクもあります。また、集約型では物流のすべてを限られた拠点に依存するため、その拠点が災害やトラブルで機能停止に陥ると、企業活動全体に大きな影響を及ぼす可能性も考えられます。
そのため、集約型拠点戦略を策定する際には物流の規模や目的に合った適切な拠点を確保するとともに、集約に伴うコストを十分に検討し、リスクマネジメントを含めた綿密な計画を立てることが重要となります。
このように、分散型と集約型の拠点戦略にはそれぞれ異なる利点や留意点があるため、自社の事業構造や顧客ニーズ、取り扱う商品の性質を踏まえた上で最適な体制を選定することが求められます。また、社会情勢や市場動向の変化に応じて戦略を見直し、柔軟に対応できる仕組みを整えることが、効率的かつ安定した物流を維持するためにも重要となります。
物流拠点の最適化については、以下の記事でも詳しく解説しております。ぜひご覧ください。
「物流拠点の最適化とは?運営戦略のメリットデメリットも解説」https://loogia.jp/column/logisticsbase/
在庫配置と輸配送ルートの連動
物流ネットワークを効果的に機能させるためには、在庫の配置と輸配送ルートの設計を連動させることが重要です。
在庫配置は供給スピードや配送体制の構築に大きく影響するものであり、「どこに、どれだけ在庫を持つのか」という判断はネットワーク全体の運用効率やサービスレベルに直結するものです。例えば、需要の高いエリアに事前に在庫を分散しておくことで、配送距離を短縮し、納品リードタイムを短く抑えることができます。これは、欠品リスクの軽減や迅速な納品対応につながるものであり、顧客対応力の強化やサービス品質向上に寄与するものです。
一方で、在庫を多拠点に配置した場合、在庫の滞留リスクや保管コストの増加、情報の分散など管理上の課題が生じる可能性もあります。こうした課題への対応として重要となるのが、輸配送ルートの最適化です。
在庫の分布に応じて輸配送ルートを柔軟に設計・調整することで、輸配送距離の短縮や空車率の低下、過剰在庫の抑制といった効果が期待できます。さらに近年では、納品時間帯の制約や車両の稼働状態、実際の道路状況などに応じて、リアルタイムでルートを再計算する技術も広がっており、現場の変化に即応できる体制作りが進んでいます。こうした技術を活用することで、あらかじめ設計されたネットワークに対し、実行段階で柔軟性と現場に即した運用力を加えることも可能となります。
このように「戦略としての在庫配置」と「戦術としてのルート最適化」を両立させることが、物流全体の効率性と機動力を高める鍵となります。自社の業態や成長フェーズに適した在庫配置モデルや輸配送体制を見極めるとともに、状況に応じて柔軟にネットワークを再構築できる体制を整えることが、安定的かつ持続可能な物流基盤を確立するために重要であるといえるでしょう。

物流コンサルタントを活用した物流戦略の策定
近年、EC市場の拡大や深刻化する労働力不足などの課題により、物流はますます複雑化・高度化しており、自社内のリソースやノウハウだけでは最適な物流戦略の策定・実行が難しいという企業も少なくありません。こうした中で注目されているのが、物流専門のコンサルタントの活用です。
物流コンサルタントは、客観的な視点と専門的な知見をもとに企業の物流課題を定量的に分析し、改善案を提案、施策の実行までを支援する役割を担っています。出荷データや在庫指標、配送パフォーマンスといった定量データを基に課題を抽出し、ボトルネックを明確にした上で実効性の高い施策を立案することで、戦略構築の精度とスピードを大幅に向上させます。物流コンサルタントが提供する支援内容には、出荷精度や在庫回転率、配送遅延率などのKPI設計や、WMSやTMSなどITシステムの導入支援、さらには拠点配置や物流ネットワークの再設計といった中長期的な施策も含まれます。これらの取り組みは、業務効率化やコスト削減、サービス品質の向上にとどまらず、物流全体を戦略的に見直すことで企業の持続的成長や競争力強化へとつながるものです。
このような効果を最大化するためにも、物流コンサルタントを選定する際は単なる提案力の有無だけでなく、業界知識の深さや実績、対応範囲の広さ、導入後の継続的なサポート体制の有無といった点も踏まえ、慎重に検討を行う必要があります。効果的な物流戦略を策定・実行するためにも、自社の戦略に深く寄り添いながら共に継続的な価値を生み出すことのできるパートナーを選定することが重要です。
企業の物流戦略の成功事例
花王株式会社様
トラックドライバー不足やEC市場の拡大に伴う多品種小ロット輸送の増加など、近年の複雑化する物流環境へ対応するため、花王株式会社様では、従来の労働集約型の現場から装置産業化へとDXによる変革を進められています。「Connected Logistics for ESG」を今後の物流のあるべき姿として掲げ、メーカー・卸・小売業との共創による新たな物流モデルの構築に取り組まれており、その一環として、経済産業省と国土交通省が主導する2040年フィジカルインターネットの実現に向け、取り組みを積極的に展開されています。
具体的には、2020年10月より、トラック輸送の生産性向上とCO2排出量の削減を目指し、ライオン株式会社様との共同輸送を開始。これにより、トラックの空車走行距離を短縮し、従来の輸送方法と比較して、両社合計でCO2排出量の45%、輸送コストの23%の対前年比削減を実現されています。
さらに、2023年3月には「豊橋工場 次世代倉庫」を稼働され、製販配一体型のフレキシブルな物流モデルを構築されています。同倉庫では、完全自動化を目指し、データ連携によるオペレーションの効率化を追求。パレット自動倉庫やパレタイズロボット、無人搬送車を導入することで入庫から出荷までのオペレーションを完全自動化されています。また、2024年7月には、日本で初めて自動運転フォークリフトによるトラックへの積み込み作業の実用化に成功されました。
くわえて、花王株式会社様では、企業間の共創による製販配一体型の取り組みも進められており、社会環境の急激な変化に対応したサスティナブルな社会の実現に向け、共創型物流プラットフォームの構築も進められています。
参考:花王株式会社.“「花王が挑むサスティナブルなサプライチェーン」”. 一般社団法人 日本経済団体連合会. 2023年11月.https://www.keidanren.or.jp/journal/monthly/2023/11/p25.pdf, (参照2025年8月19日)
参考:花王株式会社.“「豊橋工場にて、日本初となる自動運転フォークリフトによるトラックへの積み込み作業の実用化に成功」”. 花王株式会社. 2024年08月30日.https://www.kao.com/jp/newsroom/news/release/2024/20240830-001/, (参照2025年8月19日)
サッポログループ物流株式会社様
サッポログループ物流株式会社様では、2024年問題への対応を契機に、物流体制の再構築に着手されました。従来の拠点分散によって生じていた運営・輸送効率の低下や、庫内動線の複雑化による作業効率の悪化といった課題に対し、京葉湾岸物流センターの稼働に合わせ、物流構造を刷新されました。
具体的には、拠点の集約による効率性の向上、庫内レイアウトや業務動線の最適化、ボトルネック工程の能力改善や労働環境整備に注力することで、作業の生産性・供給の安定性・従業員の働きやすさ・環境負荷の軽減といった多様な要素を総合的に満たす物流構造の再設計を目指されました。結果、トラック移動時間やCO2排出量の大幅な削減に加え、庫内業務の省力化や処理能力の向上、作業負担の軽減など、多角的な成果を実現されました。
参考:公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会.“「2025年度『物流改善賞』が決定!」”. 公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会. 2025年6月26日.https://www1.logistics.or.jp/news/news-9112/, (参照2025年8月19日)
参考:公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会.“「ロジスティクスシステム 2025年夏号」”. 公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会. 2025年7月24日.https://www1.logistics.or.jp/wp-content/uploads/2025/07/LS2025Su.pdf, (参照2025年8月19日)
株式会社NTTロジスコサービス様
株式会社NTTロジスコサービス様は「見える化ソリューションとWMSを活用した生産性の向上」をテーマに、物流現場の業務改善に取り組まれました。
具体的には、稼働管理システムである「見える化ソリューション」で取得した稼働時間データとWMSから抽出した荷量データをもとに作業者ごとの生産性を算出し、最も生産性の高い作業者をモデルスタッフとして選定。その作業手順を動画で検証し、他のスタッフとの相違点を抽出することで標準化を図られました。さらに、ピッキングや検品などといった工程の課題を洗い出し、標準化や作業レイアウトの改善など複数の施策を進めることで、全体の生産性向上を実現されました。
結果として、作業動作の標準化と改善施策の実施により、約20%の生産性向上を達成。作業の細かな手順をルール化・標準化したことで、出荷作業の円滑化や教育内容の均一化が進み、育成教育の質も向上しました。くわえて、多能工化が進んだことで他の作業チームとの相互応援体制の強化にもつながりました。
参考:株式会社NTTロジスコ.“「全日本物流改善事例大会2022『優秀物流改善賞』を受賞〜見える化ソリューションとWMSを利用した生産性の向上施策〜」”.株式会社NTTロジスコ.2022年6月24日.https://www.nttlogisco.com/info/2022/2029/, (参照2025年8月19日)
定量データに基づくコンサルティングサービスなら「Loogia コンサルティング」
物流戦略の精度を高める上で欠かせないのが、定量データに基づく分析と意思決定です。
弊社では、実効性の高い物流戦略の策定を可能とする、物流改善支援サービス「Loogia コンサルティング」を提供しております。データの可視化から課題の特定、シミュレーションによる施策の提案から推進まで、サプライチェーンの最適化を一気通貫で支援いたします。
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プロジェクトの計画から実行まで一貫したサポートを提供し、現場で機能する実践的な物流戦略の策定に貢献いたします。
物流戦略に関するよくある質問
Q1: 物流戦略を策定するメリットとは?
A1:主なメリットとしては、「コスト最適化による利益率向上」「サービス品質の強化と顧客満足度の向上」「リスク管理の強化」の3つが挙げられます。計画的かつ体系的に物流改革を進めることで、企業全体の競争力や事業継続性を高めることができます。
Q2: 物流戦略を策定する際に重視すべきポイントは?
A2:現状分析から目標設定、施策立案、PDCAサイクルの確立まで段階的に進めることが重要です。経営戦略と整合性の取れた目標を掲げ、定期的に効果を検証することで、持続可能な物流体制を構築することができます。
Q3:物流コンサルティングでは、具体的にどのような支援を受けられるのか?
A3:物流コンサルタントは、出荷データや在庫指標、配送実績などの定量データをもとに課題を可視化し、最適な改善策の立案から実行までを支援します。WMSやTMSなどITシステムの導入支援や拠点配置・物流ネットワークの再設計といった中長期的な施策にも対応可能です。
「Loogiaコンサルティング」では、データ分析から改善施策の提案、システムの個別開発まで幅広く支援いたします。プロジェクトの計画から実行に至るまで一貫したサポートを行い、現場で効果を発揮する実践的な物流戦略の策定に寄与いたします。
まとめ
当記事では、物流戦略を策定するメリットやポイント、実際の企業の成功事例などを紹介いたしました。
現在、物流は単なる業務機能ではなく、企業の競争力を左右する重要な経営資源となっています。人手不足やコストの上昇といった環境変化が進む中で、サービス品質と収益性を両立させるためには物流を戦略的に見直す必要があります。
物流戦略を適切に策定・運用することで、物流コスト削減や業務効率向上だけでなく、顧客満足度の向上やリスク管理の強化、さらには市場における競争優位確保にもつながります。現状の課題を正確に把握し、データに基づいた改善を継続的に進めていくことが、企業の持続的な成長に重要であるといえるでしょう。
弊社開発の「Loogia」は、独自の組合せ最適化技術と実走行データ解析を活用することで、配車計画の自動化にとどまらず、輸配送支援、動態管理、データ分析、共同配送の支援など、輸配送業務全体の最適化を実現いたします。物流戦略の策定から現場での運用に至るまで、実効性のある取り組みを強力にサポートいたしますので、ご興味のある方はぜひ下記より資料をご覧ください。
