
Loogia(ルージア)コネクトでは、計算した配車結果をお客様の業務システムへシームレスに連携することが可能です。特に、サービスの強みである個別開発を活かして、お客様の独自帳票に即した形で出力できる点が大きなメリットです。
この記事では、実際の利用事例をもとに、Loogiaコネクトがどのように活用されているかをご紹介します。
この記事はLoogiaコネクトの機能紹介第4弾です。基本的な機能は過去の記事にてご紹介していますので、ぜひ併せてご覧ください。(https://loogia.jp/column/loogiasolution1/)
機能の概要
Loogiaコネクトは、「配車共通ベース」と呼ばれる配車に必要な基本データと、Loogiaが算出する最適な配車計画の結果を組み合わせ、お客様の業務に必要なデータを自由に生成できます。例えば、自社のWMS(倉庫管理システム)やERPへのデータ連携、またドライバー向けの配車指示書として、現場に合わせた帳票をスムーズに作成できます。
配車結果を使いたいデータ形式へ変換
Loogiaが処理する注文データは、複数の伝票が内包されているケースもあります。Loogiaではこれらを最適な配車計画を行うために変換していますが、現場で実際に使用する際には、用途に従ってデータの形式や粒度を加工する必要があります。
例えば、ドライバーに渡す配車指示書には、配送順序や必要最低限の情報だけを抽出します。また一方で自社システム(WMSやERP)へデータ連携をする場合には、そのシステムの要件に従ってデータを抽出する必要があります。
Loogiaコネクトを使えば、「配車共通ベース」のデータと計算結果を突き合わせ、業務や連携先のシステムに適したレイアウトで自由にデータ出力が可能です。
具体的なイメージを下図でご紹介します。

例えば同じ日に同じ配送先に、
- 水(午前中配送指定)
- コーヒー(午前中配送指定)
- テレビ(午後配送指定)
の配送があったとします。
水とコーヒーは同じ午前中指定のため、まとめて配送することが効率的です。そのため配車の際には、水とコーヒーを合わせて1つの注文データとして最適なルートを作成します。
しかし一方でドライバーの業務においては伝票番号を基に配送物を特定するため、水・コーヒー・テレビのように伝票単位で一覧化されている方が視認性が上がります。このような場合に、Loogiaコネクトで、一度合わせたデータをまたバラします。
以上のように、配車に適したデータ成形(詳しくはこちらでも解説しています)にも、現場運用に適したデータ成形と出力にも、どちらにもLoogiaコネクトは対応しています。
実際の活用事例
活用事例を詳しくご紹介します。以下のような用途で、多くのお客様にご活用いただいています。
ドライバー向け配車指示や荷札の出力
不要な情報を削除し、必要最低限の情報に整理した形でドライバー向けの配車指示書や荷物に貼り付ける荷札データを出力します。配車指示書をドライバーが確認する際には、伝票単位で、どの車両がいつ・どの順序で配送するのかが分かるため、荷積みの作業効率が向上します。これに
より現場での確認作業の手間を削減し、配送効率がアップしています。

WMS(倉庫管理システム)へのデータ出力
WMS用に、データを出力します。車両別・納品先別など、自由にデータを加工することが可能なため、WMSの連携形式に沿ってデータを加工し出力します。これによりWMS側の受け入れ処理を迅速に行える・WMSのシステムメンテナンスが不要などのメリットがあります。
ERPとの連携
Loogiaから連携されたデータの中からERP側で必要な情報を受け取り、任意のステータスを処理します。例えば伝票番号ごとに、対応する運送会社コード・車両コード・配送予定日をEPRに連携することで、ERP上のステータスを計画済みに変更することができます。
今後の展望
Loogiaコネクトは、さらに柔軟性と拡張性を高めていく予定です。今後予定している主な機能拡張には次のようなものがあります。
配送実績データの連携:将来的には、配送時の動態管理実績データと伝票データを掛け合わせて、お客様のシステムへ自動で返す機能の追加を計画しています。
運賃計算およびERPシステムへの連携拡大:配車データをさらに幅広い業務へ活用できるようにし、業務全体の効率化を図っていきます。運賃計算システムと連携された配送計画や、運送コストの実績を連携することで予実比較や会計処理に利用いただくことを想定しています。
まとめ
今回はLoogiaコネクトの活用による、現場に即したデータ成形やシステム連携についてご紹介しました。
これまで全4回に渡ってLoogiaコネクトの多彩な機能をご紹介しました。これらの機能は、既存のシステムに追加開発をすることなくご利用いただけます。Loogiaコネクトを活用することで、システム導入の際に障壁となりやすいデータ連携の壁を突破し、現場で使える配車計画を実現できます。
弊社では今後もLoogiaコネクトの開発を進めることで、ご支援できる業務改善の幅をさらに広げて行きたいと考えています。システムの連携やデータ化の難しさから、定量的な物流改善の推進にお悩みの方も、ぜひLoogiaコネクトの活用をご検討ください。